BM(バイオマス)発電所の拡大
中部電力は2020年5月、同社初の直営BM発電所を四日市に開業。ごうど(岐阜)、美濃加茂、蒲郡、御前崎港にも計画中。
■目標:中電グループでは、2030年までに(2017年に比べて)200万ワット増やす計画。四日市BM発電の出力は、4万9000ワット。これは一般家庭12万世帯に相当する。
■燃料:海外からの木材。ベトナム産のアカシアペレット、インドネシアとマレーシアからのパームヤシ殻を輸入。四日市港で保管する。
■発電のメカニズム:ボイラーで燃やして、水蒸気でタービンを回転させて電力を得る。
■バイオマスとは(火力発電の一種):生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、
再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの。太陽エネルギーを使って、水と二酸化炭素から生物が光合成によって生成した有機物であり、化石資源と違い枯渇するリスクが小さい。太陽と水と二酸化炭素があれば持続的にバイオマスエネルギーを生成でき、地球温暖化対策のエネルギー源として注目されている。
例:廃材、間伐材、古新聞、コーン、もみがら、鶏糞、さとうきびなど。
■メリット:
枯渇しにくい再生可能エネルギー。
安定性に優れている点(太陽光や風力のように天候に影響されない)
植物を生成し、成長過程でCO2 を吸収するので、排出量が±ゼロでカーボンニュートラル。CO2を減らしはしないが、(化石燃料と違い)増やさないというでニュートラル。
■デメリット:火力発電よりコストがかかる。燃料費が発電コストの7割。さらに、脱炭素化の流れの中で、木材のコストが高騰傾向にある。木材資源の取り合いにもなりかねない。
■課題:地元産の間伐材の確保には限度があり、発電容量を大きくすることは難しい点。
⇒今後、コストをどう抑えて、技術力を高めて安定した電力を発電できるかどうか。
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参照:
■間伐材とは:山を手入れ(木を育てるために)するときの木々を間引く技術のこと。
https://www.chunichi.co.jp/article/294879
http://www.jbmd.co.jp/activities/biomass.html
https://www.maff.go.jp/kyusyu/kikaku/baiomasu/teigitou.html
https://enechange.jp/articles/biomass_power_generation