ベラルーシ選手、ポーランドに亡命を求む
ベラルーシの陸上のクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手は、1日チームを離れて亡命を求めた。代表チームの運営体制に不満を公言し、コーチらに強制帰国させられそうになり、自国で投獄の恐れがあると帰国を拒否した問題で、ポーランド政府は2日、選手に人道査証(ビザ)を発行した。ポーランドの外務次官は、彼女のスポーツキャリアの継続に必要なことを行なうと支持をTwitterで表明。夫のズダネビッチ氏は2日にベラルーシを出国してウクライナに入国。
■背景
ツィマノウスカヤ選手は2日に200メートル出場を予定していたが、1600メートルリレーに自分の同意なくエントリーされ、ベラルーシのスポーツ当局を批判。
ルカシェンコ大統領による20年以上にわたる強権支配があり、五輪チームにも高圧的な発言が繰り替えれてきた。IOCは、大統領の長男のオリンピック委員会の責任者の就任を認めず、『ベラルーシの選手と政治的差別から適切に保護していない』と批判。IOCは昨年12月に、ルカシェンコ大統領と長男ビクトル氏の東京五輪の参加を禁じている。
================================
■ベラルーシ、欧州最後の独裁国家。ロシアと欧州の間に位置する人口約1000万人国家。首都ミンスク、世界最北の内陸国。ソ連から独立してから、ルカシェンコ氏が27年に及ぶ統治を続け、メディアやスポ―ツ行政なども支配。川の多い湿地帯が多く、昔から西ヨーロッパとモスクワを結ぶ街道と、バルト海と黒海をつなぐ水運の要衝として位置する。その特徴から、様々な政治的勢力の支配下(境界地)となる性質もある。
■国内:昨年8月の大統領選で6選を決めたルカシェンコ氏に不正を訴える反政権デモを激しく弾圧。デモに参加したスポ―ツ選手を五輪の代表選考から外したと言われている。
■ルカシェンコ大統領(1954-):権力欲が非常に強く、性格的に気難しい人物とされている。過激な発言も多く、アメリカだけでなく友好国であるロシアからも奇人と評されている。
参照:
https://www.asahi.com/articles/ASP8275T2P82UHBI00T.html
https://www.bbc.com/japanese/58066547
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35174706.html
https://spectee.co.jp/report/large_scale_protest_in_beralus/