藤堂高虎② 津城
■津城の特徴:優れた防御性。高い石垣と広い内堀。
1)輪郭式。曲輪(くるわ)を回の字に配置。高い防御性。さらに町全体に土塁(どるい)や堀をで防御。
2)伊勢街道(参宮街道)を城下町に。海岸沿いから城下町中心を通過させる配置にした。
⇒街道沿いの宿場や商店がにぎわった。
3)町づくり:城を中心に武士を住ませ、町人を呼び寄せ、城下町をつくりあげた。
武家屋敷(北・西・南)町屋(東)+東側を舟入れ+外側の堀には寺院を配置して万一の防御の最前線とした。西側の湿田は火災時に備え町屋を建てることを禁止した。
他にも漁師、家運業者など特定の区画に限定して済ませて町を機能的に整備した。
■高虎の功績:
津の発展(3代藩主まで90年かかって完成):富田氏の頃に比べて人口が3倍に。『伊勢は津でもつ津は伊勢でもつ』と言われるほど、宿場町、城下町としてにぎわった。
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■城の名称:
本丸(ほんまる):城の中心で城主が住むところ。最も高い場所や一番奥に設ける。
二の丸:本丸に近い二番目の曲輪。近親者や重役、家臣が居住。防衛上の最終拠点。
三の丸:二の丸からさらの外側に配置された曲輪。戦の最前線。部隊の大将、精鋭が布陣し、敵と戦った場所。
天守台・天守閣(てんしゅだい、てんしゅかく):威厳を示すお城のシンボル。
城郭にあって本丸の要所(近く)に立つ。防衛台、避難用など多目的で普段は空な事が多い。
内堀・外堀:敵の親友を防ぐために町や城の周りに掘られた溝のこと。
京口門:都への玄関口。
大手門:大手=正面。城郭(じょうかく)において、内部の曲輪へつながる正門のこと。
〇〇丸:意味は曲輪と同じ。江戸時代以降の登場。江戸軍学上、『城は丸く作る事が理想』と考えられたから。円形は面積が広いわりに外回りが短いから守るのに有利だと考えた。
↑■縄張りとは:建築物の敷地の広さを定めること。建物の敷地分の広さに実際に縄を張った事から。
曲輪(くるわ):城の1つの区画のこと。土塁や堀や石垣で囲った城内の平坦地のこと。
■縄張りの種類:曲輪がどのように配置されているかどうか。城周辺の地形や時代によって種類が異なる。
■連郭式(れんかくしき):本丸と二の丸、三の丸が一直線で結ばれた配置。山の尾根など地質上城を広げられない場所に採用された。例:彦根城、水戸城。
■梯郭式(ていかくしき):近世の主流。本丸の二方か三方を二の丸が取り込んでいる配置。本丸の背後が谷や河川などの地形があるときに採用。例、岡山城、熊本城。
■輪郭式(りんかくしき):本丸を二の丸、さらに二の丸を三の丸が囲む縄張。防御は最強な型。例、津城。山型城、米沢城。
梯=てい・はしご
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参照:
https://shirobito.jp/article/692
https://shirobito.jp/article/923
https://shirobito.jp/article/225
https://www.info.city.tsu.mie.jp/www/contents/1001000011145/index.html