ルーマニアの低ワクチン接種率
■背景:国民の9割が正教会教徒のルーマニアでは信仰上の理由でワクチン接種が低迷している。2021年12月の時点でEU圏内では、接種率がブルガリアに次いで低い。(40%)。
■宗教的な理由:1)礼拝による密空間:3時間以上マスクを外して200人以上の信者が礼拝する。
2)ワインを飲みまわす儀式:同じスプーンを使う。
3)偏ったワクチンや感染への考え方。
例:『神が守ってくれるからワクチンは接種しない。ワクチンには悪魔が入っている』
『教会は安全な場所だから大丈夫』
大主教⇒『毎日お祈りする人は救われる。ワクチン接種は勧めない。』
■政治的理由:ルーマニアでは正教会は選挙での影響力が大きいため、あまり大々的に干渉はできない事情もある。
■フェイク情報による影響:『子供ができなくなる』『遺伝子を変える生物兵器だ』など根拠のない偽情報が拡散されている。
■政府の接種率改善への取り組み
屋外でのマスクの義務化。
ワクチン未接種者の飲食店入店の禁止。
二コラエ首相は、接種者は重症化と死を防ぐことを強調。
食事券やくじ引きが当たるなどインセンティブを実施。
■感想:宗教観が強い国民性では、偏った考えや非科学的な主張が正当化されている。
ワインの回し飲みなど常識で考えればありえない自殺行為だ。
正しい情報を基に自分で考え判断しなければいけないし、正教会側にも誤った思想により
国民を誘導するのも改めないといけない。
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参照: