飽和脂肪酸 vs 不飽和脂肪酸
■脂肪酸とは:炭素(C)の原子が鎖状につながった分子で、その鎖の一端に酸の性質を示すカルボキシル基(COOH)と呼ばれる構造を持っているのが特徴。脂肪酸は人の身体を作るため必要であり、エネルギー源としても使われる。
========================
■脂肪酸の種類
■飽和脂肪酸とは(Saturated Fatty Acid)?:脂肪酸のうち炭素同士の二重結合を持たない脂肪酸のこと。(短鎖―、中鎖―、長鎖ー脂肪酸がある。)
■特徴:融点が高く、常温で固まる『脂』、動物性の脂に多く含まれる。
酸化しにくい。人間の体内でも生成することができ、糖質から合成できる。
■働き:エネルギーを生成する効果。摂取が少なすぎても多すぎても良くない。
■摂取が少なすぎると:脳出血を起こす可能性があり。
■摂取しすぎると:冠動脈系疾患(心臓を養っている血管の病気)、肥満、糖尿病をまねく可能性がある。
■例:ラード、牛肉(霜降り部分)バター(62%)、ココナッツオイル、パーム油など
※マーガリンは、植物油(不飽和脂肪酸)が原料であるが、飽和脂肪酸に変化さえることで形をバター状に加工したもの。つまり、飽和脂肪酸扱い。
==========================
■不飽和脂肪酸とは(Unsaturated Fatty Acid)?魚の脂や植物由来の油を多く含む脂肪酸のこと。一価不飽和脂肪酸(必須ではない、体内で合成できる、LDLを減らす役)と多価不飽和脂肪酸(必須、体内で合成できない、LDLを減らす役)の2種類に分けられる。
■特徴:常温で液体の『油』。植物、魚類由来。
■例:オリーブオイル、ひまわり油、ごま油、大豆油、エゴマ油、青魚の油など。
■一価不飽和脂肪酸:オレリン酸はオリーブ油に多く含まれ、血液中のLDLコレステロールを下げる効果がある。
■多価不飽和脂肪酸:n-3系と n-6系に分けられる。
n-3系:αリノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、IPA(イコサペンタエン酸)
n-6系:リノール酸、アラキドン酸
数個の二重結合を持つことから酸化されやすく劣化しやすい特徴がある。
======================
■必須脂肪酸とは?体内で合成できない脂肪酸のこと。食事から摂取しないといけない。
α―レノリン酸:例:ω-3系脂肪酸、エゴマ油、アブラナ油など。
リノール酸:例:ω-6系脂肪酸、ベニバナ油、コーン油、大豆油など。
(⇔体内で合成できる脂肪酸)
■必須脂肪酸が足りないと?
皮膚の乾燥、脱毛、脂肪肝、免疫不全、血栓形成、血小板障害などを引き起こす。
■摂りすぎは?アレルギーの炎症を起こす()。:大豆油、コーン油、サンフラワー油など。
■適度に摂取すると:血中の中性脂肪を下げたり、不整脈を予防、血液をサラサラにして動脈硬化を防いだりしてくれる。皮膚や髪の健康維持、免疫力向上。
======================
■理想の脂肪酸摂取量:動物性:植物性:魚類由来=3:4:3(実際は4:5:1)
=======================
参照:
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1103.html
https://himitsu.wakasa.jp/contents/saturated-fatty-acid/
https://www.shokukanken.com/column/foods/002174.html
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_27.html
https://www.sageru.jp/ldl/knowledge/cholesterol.html
https://kekkan-kenko.com/3minute/3mimute01/
https://www.kao.co.jp/healthya/knowledge/cholesterol/exercise/