オーツ麦とは?Oat
■オーツ麦とは:燕麦(えんばく)、マカラスムギとも呼ばれる、イネ科の穀物。穂の先端が二つに割れていてまるで燕のような形をしていることから燕麦とも呼ばれた。
■歴史:中央アジア原産(もともとは飼料用)。昔は調理がしづらく、馬の飼料や畑の緑肥として利用された。その後、1870年代の第二次産業革命中に、加工技術が発達し、食用としてオートミールが開発されアメリカ中心に各地に広まった。ウイスキーの原料にもなる。
中央アジア=亜寒帯湿潤気候:年較差が大きく、夏は10度を超す温暖で、冬は-3度を下回る低気温。雨は年中平均して降り、湿度もある。積雪あり。
特徴:やせた土壌でも育ち病気に強いため、気候の厳しい地域に暮らす人々の生活を支えた。
そのため、イギリスや北欧地域など小麦を育てることがでない地域で古くから栽培されてきた。現在ではロシアやカナダを中心に広い地域で栽培され、日本では北海道で生産されている。
■主要生産国:ロシア、カナダ、ポーランド、フィンランドなど寒い地域。
■ロールドオーツ(燕麦の押し麦、プレスしたもの):オーツ麦を脱穀して調理して加工したもの。籾殻を取り除き、蒸し、平たく伸ばし乾燥させたもの。食感を残しながら、食べやすく柔らかくしてあるので、オートミールやお菓子の材料、スイーツのトッピングなど多様に調理できるのが魅力。
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■栄養素:
食物繊維が豊富(100gあたり7.52g):玄米の3倍、白米の22倍。
水溶性と不溶性の2種類が豊富に含まれている。⇒理想的なバランス。
水溶性食物繊維(βグルカン):水に溶け、腸内の善玉菌を増やし、血液中のコレステロールを低下させる効果。水分保持力が高く、水に溶けるとゲル状になり、柔らかい便を作ってくれる=便秘解消。
不溶性食物繊維:水に溶けない、腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やし、腸のぜん動運動を活発化させ、便通を促進させる。
鉄分(6mg):貧血予防。玄米の約2倍。白米の5倍。
カルシウム:骨の健康維持、抗ストレス。玄米の5倍、白米の9倍。
ビタミンB1(疲労回復):白米の2倍。ブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素で、疲労回復のビタミンとも呼ばれている。
低いGI値:白米88、オートミール55。食べても糖がゆっくりと吸収され、太りにくく、ダイエット食品として理想的。
■グラノーラ(味付き、甘みあり、加工済):オートミールにメープルシロップや砂糖で甘味をつけ、オリーブオイルなどで絡めてオーブンで焼いたシリアルの一種。甘みや味があり、焼き上げてあるのでそのままでも食べられる。
■ミューズリー(甘さ控えめ、より素朴な味):グラノーラとほぼ同じ材料を加熱せずに、味も付いていないのが特徴。水や牛乳でふやかしてドライフルーツなどを加えて食べるもの。はちみつなどの甘味を加えていないので、自分で甘さや味を調整したい人におすすめ。太りにくくアレンジしやすい。
■全粒穀物(ぜんりゅうこくもつ)Whole grains: 精白などの処理で糠(ぬか)となり果皮、種皮、胚などを除去していない穀物。このような穀物は一般的に食物繊維やビタミンB1、ミネラルや鉄分が豊富である事が多く、健康食品として知られている。
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参照:
https://vegewel.com/ja/style/oatmeal
https://tokubai.co.jp/news/articles/5117
https://botanica-media.jp/3880