NZTAKMANのブログ

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スマホ脳② アンデシュ・ハンセン

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背景)

■コロナとスマホ生活の関係

一長一短。リモートワークで仕事ができたり、コロナ対策の情報収集ができる利便性がある一方、SNSによる噂が一瞬で拡散され、陰謀論に振り回され、脅威とストレス環境を生む。マルチタスクや情報社会は、集中力を下げる

■嘘情報の拡散が止まないからくり

SNS各企業広告がいれるから。1分でもユーザーがSNSで時間を費やす方が都合がいいからだ。金儲けのために、人間の特性を上手く利用されているから。

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6章■SNSというインフルエンサー ゴシップ#自分の話#デジタルの輪#セロトニン減少#

◎SNSを1日30分に制限すると『人生に満足を感じ、ストレスが減り、自分の周りの人と顔を合わせる時間が増えた』実験結果。

 

■社交性は健康に良いという話。会話のほとんどが自分の話か人の噂。ゴシップが人を生き延びさせてきた歴史。他人の事を知りたい欲求があり、それを知ったり広めると満足感を得るメカニズムへと進化した。また、人間は本質的に社交性があり、社交的な方が長く健康に生きられるデータあり。つまり、これをSNSに応用すると、ゴシップ×自分の話×人との繋がり=リアルではなく、スマホの場へ。

■セロトニン脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情のコントロール、神経の安定に深く関わっている。心の平安、バランス、精神力に関わるとされている。集団の中での地位にも影響する。日光を浴びると、脳内でセロトニンが分泌される(精神安定剤、幸せホルモン)。人とのスキンシップ、関わりがセロトニンを増やす効果もある。スマホは、屋内(日陰)、運動不足(リズム運動不足)、スキンシップ(グルーミング)、呼吸不足とセロトニン不足を引き起こす環境を作りがち。ペット、恋人、子供を可愛がることはセロトニン活性になる。その他、気の置けない人とゆっくり話したり、家族団らんもいい。

■デジタルな関り(SNS)と幸福感

孤独感、他人と比較、劣等感、苛立ち、攻撃的。SNSで身近に膨大なライバルの数があり、自己肯定に影響する。張り合い疲れ。過剰なスマホ依存は幸福感にはつながらない

■デジタルとリアルのコミュニケーションの違い

ありのままの自分を受け入れてくれる喜び、表情や声を聴きながら、相手とのコミュニケーションを体感できる効果、その時間や空気感を共有できる仲間意識、会う、行動、ある意味面倒な事を労力や時間を使って自分のために使ってくれる喜び(行動した事への達成感)、より緊張感があるのもまた良い。(デジタルでは)その人の癖やエネルギー、気持ちなどわかりにくい。皆画面では表面的な感じがする。

心の理論:相手の気持ちに寄り沿う能力。相手の目の動き、表情、仕草、声の調子などを見て脳が反応する。誰かに会ったり、その人を見る事で相手の気持ちをシュミレーションする。

■デジタル社会では、ツイートや画像で相手とやり取りする。⇒お互いを理解することが下手になる。

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7章■バカになっていく子供たち。様々な学習機能に影響あり。

15歳―24歳の睡眠障害の診断を受けた若者の数は2007年から5。(2011年スマホが発売~)

指先の運動機能:ペンや紙を使う方が学習効果が高い。

学習能力(記憶力、言語能力、集中力)。

自制心と根気:衝動を我慢して、こつこつを何かに集中して打ち込めるかどうか。勉強や学楽器。スポーツ。

8歳―11歳の理想の生活:毎晩9時―11時間寝ている。スクリーンタイムが2時間未満。

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8章■運動という対処法

すべての知的能力は運動によって機能が向上する仕組み集中力、記憶力、耐ストレス力、頭の回転。(ストループテストの結果は運動した人が良かった。)

ランニングは特に効果が高いが、ヨガ、散歩、筋トレどれも効果があり。週2時間以上6カ月間が理想的。

例:スウェーデンで授業前に体を動かすと、子供はよく学び、集中し、態度も落ち着くようになった。特にADHDの子供に顕著であった。運動と脳機能の関係。

なぜか?先祖が狩りをするときや追われるとき(運動時)に、最も集中していたから。

運動不足の現代人:先祖1万4000―1万8000歩、現代人5000歩未満。特に14歳未満の若者は、2000年頃と比べて20-30%減っている。スマホの見すぎのため。

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9章■脳はスマホに適応するのか/10章■おわりに

脳はスマホに適応しない。だから、自分でスマホの使い方を制限して、生活を整えないと、スマホ依存に陥りやすくなり、心の不調を起こすリスクが高くなる。

睡眠を優先し、身体をよく動かし、社会的な関係を作り、適度なストレスを自分にさらしスマホの使用を制限すること。不安や気分の落ち込みは人生において自然なことであり、安易に向精神薬を選ぶことはおすすめしない。まず、自分の生活を見直して予防策を試すのがいい。

 

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参照:

アンデシュ・ハンセン1974年生まれのスウェーデンの精神科医。

黎明期(れいめい):明け方。転じてある事柄が形になる前の始まりの時期。例:5G黎明期、TVアニメ黎明期など。新しく時代が始まるといった意味。

双極性障害:躁(そう)うつ病。ハイテンションで活発な躁状態と憂うつで無気力なうつ状態を繰り返す。原因ははっきりわかっていないけれど、体内で作られる特定の物質が正常に調節されていない可能性がある。特にストレスを感じる時に発症しやすい傾向がある。

躁病:病的なまでに気分が高揚して、開放的になったり、尊大な振る舞いをするなど問題高度につながる精神状態。躁(さわぐ)⇔さわぐ、せかせかとさわがしいこと.

 

https://www.starbucks-kenpo.or.jp/my_wellness/mindset/list15.php

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_bipolar.html

http://www.nips.ac.jp/srpbs/media/press/110513ncnp_kunugi_press.pdf

https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2016/87-column-2.html

https://anger-m.ws/mechanism.html

https://www.konishi-clinic.com/medical_information/archives/149

https://www.tainaidokei.jp/mechanism/3_3.html

https://toyokeizai.net/articles/-/63873?page=4

https://president.jp/articles/-/45510

https://www.asahi.com/relife/article/13224840

https://heisei-ikai.or.jp/column/serotonin/