病院経営とは
病院の経営を知るには、『決算書』を見ること。
各都道府県の医療法人窓口で取り寄せできる。
2006年の医療法改正により(財産目録、貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう バランスシート)、損益計算書(PL))
貸借対照表:病院にどれだけ財産や借金があるかを示すもの。
損益計算書:病院がどれだけ設けているか。赤字か黒字かを示す。
キャッシュフロー計算書:資金の流れ。病院事業は資金を集め、その資金を病院に投資し、そのうえで医業を展開し得た利益を、投資の回収や集めた資金の返却に充てる。それらの流れを体系的に示したもの。
■財務活動:最初の資金を集める活動。銀行から資金を借り入れして、返済すること。もし、期限内に事業の利益を上げて返済するか、他の銀行から新たに借り入れて返済するか。
■投資活動:集めた資金や事業で生じた利益で病院を建てたり、医療機械を購入したりする活動のこと。医療機器を20-30年使い続けるのは不可能。
医業活動:医業の本来業務の収入から費用や税金を非払って残る当期純利益を求めること。
■⇒この当期純利益によって、投資活動や調達資金の返済ができればよいが、利益が足りないと返済や投資資金が不足してしまう。
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■病院の収入を上げるには、
病床利用率を上げる
ドクターの関与が少ない領域で収入を増やす。
例:訪問看護
通所リハビリの充実⇒送迎も含めてスタッフで対応する
人間ドックを充実させる
診療以外の病院収入は?
室料差額収入:一人部屋か二人部屋かのように、他の部屋に比べて療養環境の良い部屋を準備して部屋代の差額を支払ってもらう。
文書料収入:診療書料や意見書
検診収入:定期検診や健康診断、人間ドックの収入、健康相談収入。
■病院の収入:
社会保険診療報酬
国民保険の診療報酬
病院の支出:
医薬品費
給食材料費
水道光熱費
人件費
借入金の返済
■KPIの目安
病院は1人の常勤ドクターに対して入院患者さん16までの義務。
(1人のドクターが退職すると実務的に5人のナースが余剰人員)
また、この場合、年間3000-4000万円の余剰人件費。+
ドクター退職によると、1年間1億5000万から2億の減収。現実は、ナースは人財なので病院としては辞めてほしくない。
⇒勤務しているドクターの人数に見合った収入があるかどうか?がポイント。
人件費が60%以上=経営が危ない
医薬品だいたい20%
給食等各種委託費6%
設備関係費17&
そこに借入金があれば+
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※開示されいてるのは、医療法人立の病院、診療所および介護法人保健施設。
国公立病院や社会福祉法人立病院は直接その病院からの取り寄せになる。
■医療法人とは:
病院、診療所、介護法人保健施設、または介護医療の開設を目的として設立される法人。
日本の医療の場合、個人診療所(53%)医療法人(35%)、その他(12%)。
医療法人は、『医療の質の向上』に加え、運営の透明性の確保も重要な命題である。
また、医療法人は余剰金の配当をしてはならない。(厳格な非営利性)
■法人とは:
人と同様に、法的権利や義務が認められている団体のこと。
個人が商品を買ったり、不動産を所有したりできるように、法人にも法的な権利が与えられる。
参照:
https://www.kawahara-group.co.jp/pr/SmartNurse_2010.11.pdf
https://www.pref.mie.lg.jp/IRYOS/HP/000029657.htm