NZTAKMANのブログ

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汚職の少ない国NZ 世界ランキング1位

腐敗認識指数CPI2019年によると、ニュージーランドは世界180国中、見事1位に選ばれた。2015年から見ても、デンマークとフィンランド、ニュージーランドのトップ争いで安定したクリーンな国と言えそうだ(日本は20位)。汚職、公的資金の流用、公共施設の私的使用などを専門家が分析した結果である。なぜNZが汚職が少ない要素を3点挙げたい。

 

1) ジェンダーギャップが差が少ない点

簡単に言えば、女性が男性と同様に活躍できる社会環境があること。特に女性の管理職の割合が高く、(汚職が発生しやすい権力争いや競争より)、女性の持ち味である公平性やオープンなコミュニケーション、気遣いがどの組織にも適度に浸透しバランスのいい風土が根付いているのではないか。実際に、汚職の少ない北欧国(デンマーク、フィンランド、スウェーデンなど)はジェンダーギャップも低い上位国で、相関性は強いと言えるだろう。

 

2)高所得国である点。

一人あたりのGDPに注目すると、CPI上位国NZ (24位)デンマーク(10位)スウェーデン(12位)フィンランド(15位)は世界的な水準で見ると、国民一人あたりの経済力が高い傾向がある。一方で、CPI下位国、例えばアフガニスタン(180位)や南スーダン(187位)は国家レベルでの経済水準が不安定だと言えるだろう。経済学専門のレイ・ファスマン教授の研究によると、アメリカで1820年―1900年の間に国民一人当たりの所得が7倍に増えると、選挙で票の買収に応じなくなったという結果がある。国が繁栄すれば、汚職の発生率も下がる傾向があるのではないか。

 

3) 歴史の浅いスローライフ
NZは歴史が250年ほどの多民族新興国だ。根強い主従関係や階級制と言った伝統がない。絶対的な君主もなく、いろんな価値観の人たちが共存する社会だ。つまり多様性を受け入れて、前に進むのがこの国のやり方だ。さらに、人口400万人の離れ小島で、グローバルな経済競争よりは自然保護を大切にするスローライフ国家だ。このような穏やかでマイペースな風土もやはり人々(Kiwi)の中で、汚職と葛藤せずに生きられる大きな要因と言えるのではないか。

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参照

Corruption Perceptions Idex 2019

https://www.transparency.org/cpi2019

 

Global Gender Gap Report 2020
https://www.weforum.org/reports/gender-gap-2020-report-100-years-pay-equality

 

なぜ汚職は起こるのか
https://honz.jp/articles/-/45414